① には{ほぼ}があります。ペルシャ戦争におけるスパルタ戦士たちの姿を壮大なスケールで描いた「300」に対して 300だけでなくスパイダーマンやシュレックなどのパロディーもちりばめた「ほぼ300」、固定カメラでオカルトの新ジャンルを築いた「パラノーマルアクティビティ」に関してはブレアウィッチプロジェクトなどもパロった「ほぼほぼパラノーマル」があります。
② このパターンが最も多く、世界的大ヒット娯楽大作は必ずといっていいほどパッチされています。まずはロバートダウニーJrのはまり役となった「アイアンマン」には「メタルマン」、変形シーンが弩迫力の「トランスフォーマー」には「トランスモーファー」。なかでもお薦めなのが「アイアンスカイ」を真似た「アイアンウォーズ」です。アイアンスカイは、ナチスが実は生き残っていて月面で勢力を盛り返し地球侵攻を開始する という奇想天外な話で、結構大がかりでVFXも秀逸だったのでそこそこヒットした作品(残念ながら確か秋田では上映されなかったはず)なのですが、アイアンウォーズは登場人物がたったの5人! 出てくる戦車群はプラモデルばればれ。UFOもどきが飛んでいるシーンは、プレーステーションやWiiの方が大迫力。You Tubeで予告編が見れますので……かなり笑えます。日本は?というと日本も負けていません。篠原涼子の「アンフェア」に対してR指定女優主演の「アンアフェア」、藤原竜也主演の「DEATH NOTE」には「Death Tube」これまた藤原竜也主演の「カイジ人生逆転ゲーム」にはそのまんまの「人生逆転ゲーム」。このパッチもんは感心なことに、「カイジ2人生奪回ゲーム」の後こちらも「人生奪回ゲーム」というちゃんとした続編を作りました。
③ ①②はご愛嬌で済むのですが、これはJAROに訴えたくなるものばかりです。(こじつけ:オリジナルの作品とほとんど接点がないのにタイトル名をパッチしている)「CUBE」:立方体で構成された謎の迷宮から脱出するストーリー。沢山の立方体部屋の幾つかにトラップが仕掛けてあり次々と登場人物が命を奪われていく不条理な展開でヒットした秀作。これに関しては、{立方体もどきの密室もどきが(しかも部屋は一つだけ)出てくるから CUBE をタイトル名にいれてしまえ}みたいなノリで「CUBE next」「CUBE red」「CUBE IQ hazard」などがパッチもんとして登場しました(他にもあるかも。)B級怪獣映画の王道を極めてヒットした「トレマーズ」:ワームっぽい地中怪獣が地表の振動を感知して襲ってくる映画で 主人公たちが如何に地表に足を着けないで逃げるか(アメリカの片田舎が舞台なので草原だらけ)駆け引きがおもしろい快作。これに泥を塗るかのように{ワームっぽい怪物がでてくるから トレマーズ とつけてしまえ}と勢いで「新トレマーズ モンゴリアンデスワームの巣窟」と名付けた怪作が出来てしまいました。このワームもどきはただ壁や天井をウネウネと這いまわるだけで駆け引きも何も無く、ブログはこき下ろしの感想文ばかりです。
④ は2パターンあります。まずは単独作品を VS でくっつけちゃったもの。(ただし「エイリアンVSプレデター」はファンの熱望により大手映画会社が制作したので、パッチもん ではありません。)「ジョーズ」系と蛸映画「オクトパス」が一緒になり「メガシャークVSジャイアントオクトパス」が出来ました。エイリアン系では「エイリアンVSエイリアン」というへんてこなモノが出来ましたが、なんといっても一押しが「アバター」の大ヒットにより出来ちゃった「エイリアンVSアバター」です。ジェームズキャメロンの壮大な3Dに対しこちらは登場人物が約10人で舞台はどっか田舎のキャンプ場のみ。対エイリアン用に出てくるロボットはウルトラセブンの超人気敵キャラ:キングジョーをダンボールで作り直したようなお粗末さです。しかし日本も負けていません。「エイリアン対 忍者」なるものを作ってしまいましたが、これに出てくるエイリアンは仮面ライダーに出てくる怪人よりショボイ作りで笑えます。それでも VSアバター よりはお金がかかってます。さてもう一種類はVSなしで合成した作品で 先の「ジョーズ」系と「オクトパス」をミックスしてしまったのが「シャークトパス」:そのまんま胴体の上半分がサメで下半分はタコの足というへんてこな怪物が暴れるストーリー。圧巻はファンタジー冒険映画としてそこそこヒットした「センターオブジアース」に前述の「アイアンスカイ」を組み合わせた「ナチスインセンターオブジアース」ここまでくるともはやアッパレです。