秋田市医師会会長の湊元志です。 この度、令和4年6月11日の一般社団法人秋田市医師会第140回定時社員総会にて会長に就任させていただきました。微力ながら医師会の円滑な運営のために尽力させていただきたいと思います。今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。 私は、平成18年より理事として、平成26年より副会長として医師会活動に関わらせていただきました。その間には幾度となく困難な事柄にも直面し、貴重な経験をさせていただきました。その経験を活かし今後の活動につなげていきたいと思います。 最近の2年半は、新型コロナウイルスに振り回された、と言っても過言ではないでしょう。 多くの人が集まる講演会、納涼会、そして市からの委託事業なども中止に追い込まれたものが沢山ありました。 全国的にも学会や研究会などはオンラインで開催されました。現時点で世界では少なくとも5億4千万人以上が感染し、673万人以上の人々が亡くなっています。国内では928万人以上が感染し、3万人以上の方が亡くなっています。 新型コロナウイルスへの対策としてのワクチン接種は令和3年に入ってから全国で開始されました。秋田市医師会では、当初配給されたワクチンがごく限られた量であったため、その後市内の医療従事者に対し接種を行う担い手として、約300人に対し3月から市内総合病院で接種を開始し、その後接種を終えたものが中心となって夜間に保健センターで市内の医療従事者に、そして日中には高齢者に、それぞれ集団接種を行っていきました。夜間の医療従事者に対するワクチン接種は秋田市医師会理事が中心となり、何名かの応援の先生方に参加していただき行いました。診療を終えて保健センターに行くのはとても大変だったと思いますが、会員の先生方のご協力もあり6月には希望される方全員の2回目の接種を終えることが出来ました。 そして、その後は教職員に対する接種、医療従事者への3回目接種、各年齢層への接種とワクチン接種は順調に進みました。現時点での秋田市における新型コロナワクチンの接種率は1回目接種終了者が93.5%、2回目終了者が93.1%、3回目終了者が70.9%(12歳以上を含む)となっていて、国内全体のそれぞれ81.9%、80.8%、61.7%を大きく上回っています。 秋田県では今年に入って新型コロナウイルスの感染者が急増しました。発熱患者への対応をしていただいた医療機関の方々には大変ご苦労をおかけしました。また、感染者数の増加に伴い自宅療養者の数も増加しました。秋田市医師会では秋田市保健所からの依頼を受けて、自宅療養者で投薬を希望される方に対し、電話対応し院外薬局に配達を依頼するという対応も行いました。多い時は1日に二十数名の依頼があり、対応していただいた統括医の先生方、そして薬局の方々に心より感謝申し上げます。最近は感染者の数も大きく減少し、秋田では感染者が1桁の日もありました。ただ東京の感染者数が下げ止まっていることや、これから秋冬の感染者の増加などまだまだ予断は許されませんので、今後とも新型コロナ対策にご協力いただきたいと思います。 話は変わりますが、今回の総会でも少し話しましたように、秋田市医師会には今後解決しなくてはならない問題があります。秋田市医師会立秋田看護学校は、この数年の間に今後の学校運営に関わる大きな決断をしなければならない時期にきています。現在使用している校舎は、築50年以上が経過して耐震などの問題が出てきたため、平成26年、27年の2年間で耐震補強工事および大規模改修を行いました。この時に私は看護学校長になり、当時のこの工事の様子はよく覚えています。そして、この工事終了時には、現校舎は15年ほどは安心して使用することができる、とのお墨付きをいただき、一安心したのを覚えています。 ところが月日が経つのは早いもので、工事終了時から数えて今年で7年目になり、およそ半分の年月が過ぎてしまいました。前回、耐震補強、大規模改修に踏み切る前に、統廃合などで空いた校舎、建物に移転することも検討されましたが、結局適したところがなく諦めることになりました。このことから考えると、この数年の決断は、校舎の新築をどうするかということになると思います。会員の先生方のご意見もお聞きし、私の在任中に方向性を決めたいと思います。 新しく3名の理事が加わり、新執行部がスタートしました。いろいろと困難な事柄もあると思いますが、その解決には会員の先生方のご協力が不可欠です。今後とも医師会活動へのご支援、ご協力をよろしくお願いします。
掲載日: 2022/06/13
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