地域包括ケアシステム、認知症対策、看護学校問題
秋田市医師会長の松岡です。現執行部も2年目に入りました。 韓国での中東呼吸器症候群(マーズ:MERS)騒動もどうやら下火になってきたようです。隣国でもあり、韓国への直行便がある秋田市としては発生以来大分心配しておりましたがようやく一安心できそうです。最近では航空機等の発達などに伴い海外から危険な感染症が直ちに日本国内に持ち込まれる危険性が高まっております。秋田市医師会では、これまで設置されていた新型インフルエンザ対策委員会の名称を新型感染症対策委員会に変更し、種々の新型感染症に迅速に対応できるような態勢を整えたところです。 昭和22年から24年生まれの団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年問題に伴い、国によっていろいろな政策が打ち出されてきております。地域包括ケアシステムもそのひとつで、当医師会の課題として取り組んでおります。当初はなかなか進みませんでしたが、今年になり少しずつですが着実に広がりつつあります。 2025年問題に向けての新しい施策として地域医療構想も始まりました。秋田県は2040年に人口70万人になるとも言われていますが、秋田市周辺でも2010年の41万6千人から2025年には35万9千人に、2040年には29万1千人に減少すると想定されており、人口構成が変わることなども加わり病期に応じた病棟体制の変更やベッド数削減などが求められております。 認知症対策に関しては、昨年まで県内で県立リハビリテーション精神医療センターにしか設置されていなかった認知症疾患医療センターが、今年から秋田市内の秋田緑ヶ丘病院にも設置され、秋田市民にとっては一歩前進と考えております。認知症は本人もさることながら周囲の人も大きな影響を受けます。この度秋田市認知症ガイドブックが作成されました。ご利用いただければ幸いです。秋田市民の皆様には介護の問題でお悩みの方も相当数いらっしゃるのではないかと推察します。何かご不明の点があれば地域の包括支援センターなどにご相談いただければと思います。 秋田市医師会の懸案でありました、秋田市医師会立秋田看護学校の耐震補強工事と大改修工事が、秋田市からの多大なご支援を得てこの7月から始まりました。これから2年間は大変ですが、秋田市医師会としてもしっかりサポートしていきたいと考えております。 秋田市民の皆様には、ご意見・ご要望・ご提言等ございましたら、当医師会事務局までご連絡いただければ幸いです。 (平成27年7月28日)
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