秋田市医師会長の松岡一志です。 秋田市医師会の活動についてご紹介したいと思います。 秋田市医師会は会員数578名(うち開業会員217名、勤務医会員361名)(平成29年3月31日現在)で構成されており、日常の診療のみならず、各種健(検)診(一般健診、特定健診、がん検診など)、予防接種事業、学校医活動などを主要な業務としております。また、各種委員会委員や医療相談会相談員、講演会講師などにも多数の会員が活動しております。さらに、全国的な体育大会などがある場合には医療救護活動にも協力しております。昨年はマスターズ2016秋田大会が行われ、私自身も女子バレーボール会場に詰めましたし、今年もねんりんピック秋田2017が9月に行われる予定で、多数の会員が協力する予定です。 さて、少子高齢化は日本では広範な領域に関わる大きな問題です。昨年は国内人口も初めて年に30万人の減少を示したとのことです。日本全国で人口が増えている地域は東京などいくつかの大都市のみで、その東京でも間もなく人口が減少すると言われております。秋田県は日本国内における少子高齢化最先端地域です。先頃の発表では秋田県の人口が87年ぶりに100万人を切ったことが報道されました。秋田市の人口も平成17年をピークに減少しており、既にピーク時より2万人ほど減少しております。 医療を取り巻く状況は最近10年以内でも大きく変化しております。国では、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を目指しております。また、いわゆる団塊の世代(昭和22~24年生まれの人)が後期高齢者になる2025年に向けて地域医療構想を進めております。病院は超急性期、急性期、回復期、慢性期の4期に分類されることになっており、在宅医療の担う領域が大きく広がることになっていますが、課題も沢山あります。 このような現状に鑑み、秋田市医師会では地域包括ケアシステムの推進、認知症対策などを主要な課題に掲げ活動しております。 秋田市には18カ所の地域包括支援センターがあります。ここでは地域ケアネットワーク会議という介護に関わる会議が開かれていますが、ここに会員を2名ずつ配置しております。また歯科医師会、薬剤師会とも協力しあって進めているところです。 認知症に関しては、昨年、市立秋田総合病院に基幹型の認知症疾患医療センターが設置されました。これにより秋田市内における利便性は改善され、認知症診療は一段と強化されたと思っております。 一昨年から始まった秋田市医師会立秋田看護学校の耐震補強・大規模改修工事は昨年11月に無事に終了しました。秋田看護学校卒業生は3年連続で国家試験合格率100%を達成しており、今後も継続してくれることを願っております。 医師会の業務は年々拡大しており、次々に新しい問題が課せられるのが現状ですが、月に2回開催される理事会で協議しながら対処しております。 ご意見・ご要望・ご提言等ございましたら、当医師会事務局までご連絡いただければ幸いです。 (平成29年8月18日)
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