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会長挨拶
 
 秋田市医師会長 福島幸隆
東日本大震災における当医師会の支援活動について
 平成23年3月11日午後2時46分頃に発生しましたマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震により、東北・関東地域、特に岩手県・宮城県・福島県に甚大な災害をもたらしました。また、地震と津波の影響で福島第一原発事故が誘発され、放射能汚染がおこり、いまだに収束の見込みなく、全国民は不安の中に生活しています。正に、戦後最大の国難に遭遇してしまいました。

 東日本大震災による被害は4月26日午後4時現在死者1万4,435人、行方不明者1万1,601人、合計2万6,036人は最終的に、1896年の明治三陸地震の死者2万1959人を上回る可能性が高く、明治以降の地震災害としては関東大震災に次いで2番目の規模となる大災害となりました。改めて東日本大震災により亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族には心からお悔やみを申し上げます。被災されました皆様には衷心よりお見舞いを申し上げます。また、速やかな復旧復興と健康維持をお祈りし、出来る限りの支援をしたいと心に誓うものであります。

 3月11日の大地震発生時、秋田市は全域にわたり停電となりました。電話も不通となり、電気を利用した暖房も出来なくなり、余震の続く不安の中でラジオからの情報だけが頼りでした。また、ろうそくの明かりでは本を読むことは出来ないことを知り、夜は漆黒の闇となることを初めて知りました。
 秋田県は東北・北海道地区で今回の大地震で唯一死者を出さなかった県であり、幸い大きな被害はありませんでした。しかし、今回の大地震に続く停電やその後の計画停電予定、ガソリン・灯油・食料品不足、福島第一原発事故に伴う放射能汚染等が起きたことで、我々の今までの生活がどれほど幸せなものであったかを再認識できたと思われます。
 普段はそうした生活が当たり前であり、それでもいろいろ不平不満に感じていたことが、誠に恥ずかしくなる思いがいたしました。家族や友人と一緒に元気に暮らせること、あるいは離れていてもお互いのことを思いやって生活できることの幸せを心に刻んで、今自分に与えられている仕事に励んでいきたいと思います。

 東日本大震災にあたり、停電のため3月12日・13日にアルヴェに多数の方が避難して参りました。秋田市との「災害時における応急医療救護活動に関する協定書」に基づく救護活動要請を受け、3月12日午後から13日午後3時まで会員を派遣いたしました。避難していた方の多くは、県内の大学を受験した県外からの受験生で帰宅出来ずにアルヴェに集まったもので、具合が悪い方は多くはありませんでした。しかし、中には、慢性疾患で薬を服用している方で薬が足りなくなった方もいらっしゃいましたので、何の薬か確認できるもの(例えば、お薬手帳・処方箋の写し等)があれば、アルヴェ内の薬局から実費で買っていただくよう手配をいたしました。

 日本医師会(以後日医)は3月15日JMAT(日医災害医療チーム)の派遣のため、全国の県医師会・郡市医師会に協力を要請いたしました。3月17日に臨時理事会を開催し、当医師会としての被災地への救護・支援活動について、協議いたしました。今後の被災地への医療支援はある程度長期にわたることが想定されるので、広く参加可能な医師を確保したいとの県医師会の意向を確認した上で、翌3月18日に当医師会の連絡網を使い、JMAT参加へのアンケートを実施し、その結果多数の応募がありました。

 3月24日開催の第22回理事会で、この結果が報告され、県医師会に通知することとなりました。それは、県外への会員派遣についての窓口はすべて県医師会となることが決定されたからです。秋田県医師で構成されたJMATは3月18日から岩手県釜石市を中心に支援活動を始めていますが、当医師会としては、県医師会を全面的に支持して協力体制を築き上げ、派遣要請のある内は出来るだけ応えていきたいと考えています。
 県医師会としては、病院チームと開業医チームの2チーム制にして支援活動を継続することを考えているようです。秋田市内の中核病院では既にチームを派遣していますし、開業医チームも一部参加しています。今後どのくらいの期間支援活動を続けていくかは、被災地医療の復旧にどの程度の時間がかかるかにかかっていますが、出来る限りの協力を惜しまない覚悟でいます。

 この未曾有の国難を乗り越えるためには、被災地への支援ばかりでなくそれぞれの持ち場で自分の培った力を存分に発揮して、目の前の仕事を着実にこなしていく必要があります。それが、被災から免れて生き残った我々の責務と思います。そして、日本全体で被災地を支え、被災者と「共に生きる」心構えをしっかり持ちましょう。被災地の復興には何年もかかるでしょうが、一時的な同情的感傷に終わらせず、秋田市民の皆様とともに息の長い支援活動をしていきたいと考えています。
(平成23年4月27日(水))

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