トップ会長挨拶医師会事業計画活動内容医師会報地域包括ケア介護保険について月間行事予定医療を考える集い学校保健関連

<春夏秋冬>

発行日2019/07/10
及川医院  及川 圭介
リストに戻る
平成生まれのレッドビーシュリンプ
 
  会報担当理事になり1年が経ちました。先生方の投稿記事を読ませていただき興味深いのは、蝶やクワガタなどの昆虫、また水生動物など生き物の飼育を趣味にしている先生が意外に多いことです。かく言う私もクワガタの採集、飼育にはまっていた時期がありました。ミヤマクワガタ、ヒラタクワガタ、オオクワガタなど国産のほか、ニジイロクワガタの累代飼育をかなり本格的に楽しんでいました。きっかけは虫好きの息子と昆虫採集に行き、採集したクワガタを飼育し始めたことでした。息子のためということもあり虫嫌いの妻も家の中で育てることを大目に見てくれていました。そんな趣味も息子が高学年になり昆虫採集に興味がなくなると同時にフェードアウトしていき、今では一部の標本が車庫の隅に眠っているだけになっています。クワガタに代わり今はアクアリウムの方に興味が移っています。昆虫と違い水槽は人の目にふれてもほとんどの人は嫌がらないですし、綺麗なレイアウトの水槽はインテリアの一部にもなり喜ばれます。アクアリウムセラピーという言葉もあるように、アクアリウムが人をリラックスさせる効果があることが科学的に証明されつつあるようです。ある研究によるとアクアリウムを眺めることで、前頭葉に、θ波が強く現れ脳が眠りについているのと同じ状態になるとのことです。それにより日常のストレスから解放されて脳が穏やかな状態になるようです。実際、ストレスや緊張感を和らげる効果があることから病院の待合室などにも水槽がよく置かれています。
  当院の待合室にも熱帯魚水槽があり、鮮やかなブルーラインのネオンテトラやカージナルテトラが群泳し患者さんを惹きつけています。それとは別に自分用の楽しみとして、診察室の隅の小型水槽に6匹のレッドビーシュリンプが水草の隙間で見え隠れしています。紅白の縞模様の2cmくらいのエビですが、その色合いが緑の水草の中で見事に映えます。今回の会報の特集は「平成の想い出」ですが、レッドビーシュリンプは平成初期に誕生し、30年間平成時代のアクアリウムの人気者として君臨してきました。原種は香港に生息する白黒模様のビーシュリンプですが、赤色模様の突然変異個体を日本の愛好家が選別固定して誕生したようです。診察の間のちょっとした隙間時間に水槽の中の水草やレッドビーシュリンプの動きをみていると忙しくても不思議と心が落ち着きます。θ波が出ているのでしょうか。
  今、1匹のレッドビーシュリンプがお腹に卵を抱えています。実はレッドビーシュリンプの繁殖を目指して立ち上げた水槽でもあるので、日々稚エビの誕生を待ちわびています。稚エビの繁殖の様子も紹介したかったのですが残念ながら抱卵状態のまま原稿の締め切りが来てしまいました。うまく繁殖できたかどうかは何かの折にご報告したいと思います。
 
 春夏秋冬 <平成生まれのレッドビーシュリンプ> から