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<春夏秋冬>

発行日2015/11/10
秋田厚生医療センター  木村 愛彦
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コンサート
 
  9月初旬の週末に、宮城県で開催された、ある有名ミュージシャンのコンサートに出かけた。といっても、めったに手に入らないプラチナチケットで、家族の分しかゲット出来ず自分の分はなかった。ところはひとめぼれスタジアム、5万人の大規模なもので、帰宅困難者が続出するという周囲のアドバイスの下、秋田から自家用車で早めに迎えに行き、スタジアムの外で音漏れを満喫したのであった。それでも中でのパフォーマンスのすばらしさ、観衆の盛り上がりのすさまじさは十分に伝わった。終了とともに中から出てくる人また人、家族を見つけるのに一苦労だった。帰りは多少の渋滞はあったものの思ったほどの遅れはなく、車に満載していった食料、飲料も少し手をつけただけで帰宅することができた。それにしてもこのくらいの規模のコンサートともなると経済効果も相当なものだ。JRは最寄りの駅発着の電車を当日のみ大幅増発し、何百台ものシャトルバスが行き交う。当日仙台市内のホテルは全て満室のため、全国からの日帰り弾丸バスツアーでの参加も多い。仙台市の近郊とはいえ、決して交通の利便性がよいとは言えない会場、これほど世の中を動かしてしまうアーティストの力のすごさを思い知った。
  翻って秋田の場合はどうだろうか?少なくともこれほどスケールの大きな催しを開催できる会場は見当たらない。宿泊施設も十分とは言えない。全国規模の大きな医学会の開催も会場、ホテルの手配が大変のようだ。
  しかし、竿燈祭り、大曲の花火などは毎年秋田市の総人口をしのぐ人手を一日で集める。国民文化祭、六魂祭なども多くの人たちが全国から詰めかけた。これらの大きな催しの開催中、なんとも言えない活気が街のそこここから感じられ、少し浮ついた気分になる。魅力あるイベントには必ず人は集まり、そこに活気が生まれ金も動く。アメニティの悪さをはねのけて何とか秋田もがんばって欲しいものだと思う。
  数年後、秋田県と秋田市が提携して、現在の秋田県民会館の跡地に総合文化施設を建設するという。敷地の限界からあまり大きなものにはならないようだが、ぜひ全国から人を呼べる立派な施設になることを願っている。
  私が出かけたコンサートの一週間後、同じ会場で今度はジャニーズのアイドルグループのコンサートが、4日間連続で行われ、20万人以上を動員した。職場でも数人が参加、行き帰りはそれはそれは大変だったらしい。このコンサート、復興支援のため宮城県知事自らが誘致したとのことだ。これにより約100億円の経済効果があったとの朝刊の記事も目にし、なんとも羨ましいものだと思った。秋田の首長の皆さんのアイディアと工夫にも期待したい。
 
 春夏秋冬 <コンサート> から