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<春夏秋冬>

発行日2012/08/10
お肌のクリニック  豊田 知子
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夏の思い出
 
我がクリニックもとびひ、水虫、あせも、虫刺されの患者多数。夏真っ盛りである。
昨年来の節電も板につき、こまめな消灯、設定温度を高めに、患者の皆様にもご協力いただいている。
子供の頃、夏は一番大好きな季節。南国育ちの私は毎日学校のプールに行き、帰宅すると家の裏の大村湾(長崎)で友達と泳いだ。日焼け止めなど塗る事もなく真っ黒に日焼けし、何回皮が剥けたかと友人と競っていた。その結果、町内水泳大会でかっぱ賞(泳ぎの達者な小学生に授与される、MVPみたいなもの?)を受賞したが、そのひきかえに現在しみに悩まされている。
高校時代、夏といえば夏期講習と雲仙合宿。大好きな季節ではなくなった。
純粋な夏休みは1週間しかなく、残りの30日は学校の講習か合宿だった。田舎の県立高校であるため冷房はもちろんのこと扇風機すらない。あまりに暑く、廊下の水飲み場に行列し半ば意識朦朧としながら授業を受けていた。今思えば熱中症に近い状態だったのだろう。今ではもうしない夏痩せもした。当時長崎市内の高校は夏休みに避暑地である雲仙で1週間勉強合宿をするという行事があった。起床から就寝までの食事以外の時間が個人学習に当てられ、私語は一切禁止。朝の散歩は毎日雲仙地獄巡り。起床してから寝るまで地獄漬けである。教師の指示のもと動き、指示に従わなければお仕置き部屋に入れられて、こわーい先生に1対1で楽しい?指導をしてもらえる。確かに涼しくまあ暑い学校にいるよりははかどったと思われる(思うことにしている)。同窓会ではいかに教師の目を盗んでサボったかの話で盛り上がるので、そこそこ楽しい部分もあったのかも。
さて一般的に長崎の夏といえば精霊流しである。初盆を迎えた故人の親族が華美な山車のような船(精霊船)をひいて、爆竹を鳴らしながら西方浄土という終着場まで練り歩く。さだまさしの歌ではしんみりした感じであるが実際かなり盛大である。船の大きさはステータスを表す。ときどき可愛らしいアニメキャラの描かれた小さな船もいく。おそらく子供の魂を乗せているのだろう。ほとんどが個人で出す精霊船であるが、団体乗合精霊船もある。病院で亡くなられた患者さんが立派な精霊船に一緒に乗り病院職員に曳かれて再び極楽浄土に旅立っていく。
実はこの10数年、この時期に九州に足を踏み入れたことがない。幸い親族に不幸がなくこの時期での帰省をしなくて済んでいるのであるが、この文章を書いているうちに懐かしくなってきた。今年は行けないのでカメラ女子(老女)の母に写真を頼んだ。くれぐれも熱中しすぎて熱中症にならないようイオン飲料を送っておいた。


 
 春夏秋冬 <夏の思い出> から