行政の立場から 秋田市福祉保健部 介護・高齢福祉課 介護サービス担当 主席主査 丸山 進 氏
介護サービスを考える ~上手に利用して明るい未来へ~
1.年々増え続ける介護人口 要介護認定者数 平成16年度12,406人、平成20年度14,766人(+2,360)、65歳以上の2割が認定 要介護申請者数 平成16年度16,459人、平成20年度19,163人(+2,704) *65歳以上人口平成16年度68,731人(20.6%)、平成20年度75,438人(23.2%)+6,707
2.介護認定を受けてもサービス利用なし? 認定を受けても利用していない人が全体の2割(H20年度2,982人)。 *介護サービス受給者数(H20)居宅8,802人、密着694人、施設2,288人、合計ll,784人 ①本人が利用拒否、②サービスの利用方法が分からない、③家族介護が可能で我慢 *ケアマネと相談し、適切なサービス利用で介護者も本人も快適生活を継続。
3.介護認定審査会って何? 介護認定の仕組み①申請、②主治医意見書依頼、③認定調査、④コンピューターによる判定(1次)、 ⑤審査会での判定(2次)、⑥認定結果送付 *認定結果に対する不服申し立て可(年1、2件)県介護保険審査会に審査請求(20年全県15件) 介護に要する手間(時間)によって介護度が決まる。審査会委員5名による合議体での判定。 *利用者の年齢、サービスの利用状況、家族の状況等は考慮してはならない(国配布のテキスト) *秋田市では30合議体、150人の委員、医師会から40名。開催は平日の夜。各合議体にもそれぞれ特色がある。辛い甘い?認定結果に対する不服申し立てが多い合議体。 *申請から認定結果の送付まで32.5日(11月)。最近は調査が早く終わるが、意見書が遅れ気味。 *更新申請は60日前から可能。あまり早いと結果が出てから状態の変化で区分変更申請の例も!
4.介護保険料と介護費用の関係。 *介護保険料は40歳以上の人が負担。全体での割合は、公費(50%)、40~64歳(30%)、65歳以上(20%) *サービス利用費用は利用者が1割負担。介護費用が約2倍に!、平成12年度96億円、平成20年度188億円(秋田市)、在宅サービスの費用が全体の6割デイサービス、ショートステイの利用が増加。
5.介護を一人で背負わないで一介護の社会化へ *58歳の女性が98歳の同居義母の介護について「週2回のデイサービスを受けている。『楽しかった。食事もおいしかった。全部食べたよ』との会話を交わすたび、ホッとし、介護保険のおかげでこんなサービスを受けられる。(中略)東京で介護に疲れた51歳の娘が81歳の母親を殺害した容疑で逮捕されたが、『介護の社会化』が叫ばれる中で、介護を一人で背負い、自滅する人を作ってはならない」(2009年2月10日・朝日新聞) *俳徊認知症の地域を巻き込んだ大捜索 *介護の現状を隠してはならない。家族の問題から地域の問題へ
|