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医療を考える集い
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第31回医療を考える集い
「 アンチエイジングってなんだべ? 」
-  若々しく、楽しく生きるには  -
’アンチエイジング’ この言葉、みなさんご存知ですか?

 辞書によるとエイジング(Aging)とは、英語で「老化」「加齢」のこと。そしてアンチエイジング(Anti-aging)はその「老化」「加齢」に対抗するという意味になりますが・・・・・。

 皆様もご存知のように我が国は世界有数の長寿国となりました。しかしその一方で認知症患者の増加、うつ病による自殺の増加など長寿国ゆえの影の問題点も目立つようになってきました。そのため近年は単に長寿を追い求めるだけでなく、生活の質を高め、生きがいのある人生をおくり、心身ともに健康な長寿を目指すことが大切なことと思われます。アンチエイジングの目指すところはまさにここにあるといえます。

 では年齢を重ねながらも若々しさを保つにはどうしたらいいのでしょうか?また楽しく生き生きした生活を享受するにはどうしたらいいのでしょうか?

 近年アンチエイジングを取り巻く情報はいろんなところからあふれ氾濫しています。その中からより正しい情報を選ぶことが必要です。

 今回の「医療を考える集い」では、アンチエイジングをテーマに、皆様と討論する場にしたいと企画いたしました。

 さあ一緒に、若返りのコツを探してみませんか?
 多数のご参加をお待ちしております。
プログラム
総合司会   並木 龍一
あいさつ    秋田市医師会長  福島 幸隆
祝   辞   秋田市長 佐竹 敬久 様
         秋田県医師会長 小山田 雍 様
基調講演
 「エイジングのメカニズムについて」  
秋田大学医学部 内科学講座 内分泌・代謝・老年医学分野 准教授   成 田 琢 磨 氏  

 -アンチエイジングショー
「モダンダンスのご披露」    アマチュア社交ダンス愛好家 代表   加賀谷  潔 氏  他有志 5名 

シンポジウム    司会  加賀谷   学 
 
シンポジスト
● スポーツトレーナーの立場から
   「運動療法について」    スポーツクリエイト アタック 代表  工藤 郁弘 氏

● 薬剤師の立場から
   「サプリメントについて」   秋田県薬剤師会 女性部会 副部会長 佐野 まり子 氏

● 皮膚科医の立場から
  「皮膚の健康(スキンケア)について」    岡田医院 副院長 岡田 裕子 氏

● 精神科医の立場から
  「加齢とうつ病について」     秋田市医師会精神科医の会 副会長 橋本   誠 氏

● 基調講演者
   秋田大学医学部 内科学講座 准教授  成田 琢磨 氏

質 疑 応 答
総合司会(並木龍一)
 この様に大変寒い中たくさんの皆様にお集まりいただきありがとうございました。秋田市医師会として厚く御礼申し上げます。
 今年のテーマは「アンチエイジングてなんだべ?」です。皆様に質間です。この会場に来る前、ポスター、パンフレット等を配布する前に「アンチエイジング」という言葉を知っていた方はどのくらいいるでしょうか。(参加者、手を挙げる)かなり浸透はしているとは言え、だいたい半分位ですね。アンチエイジングは訳せば老化・加齢に対抗するという意味ですが、医学的な事だけではなく、自分で出来ることが非常に多くあります。
 そこで今回はスポーツトレーナーの方、薬剤師の方、医師を含めて皆様に的確な情報を提供する場にしたいと考えております。
 後半のシンポジウムは皆さんと積極的に討論する場にしたいと思いますので、積極的なご発言をよろしくお願いいたします。
 今回は会の半ばで社交ダンス愛好家によるダンスをご披露いたします。まさにアンチエイジングを実際に行っている方達による「アンチエイジングショー」を予定しております。
 会に先立ちまして、秋田市医師会長福島幸隆よりあいさつがあります。
福島幸隆秋田市医師会長
 皆さん今日は。秋田市医師会の福島と申します。本日は年1回秋田市医師会主催で市民の皆様向けの講演会であります「医療を考える集い」にご参加いただきまして、誠にありがとうございました。今週は冬とは思えぬ温かくて良い天気が続いていましたが、本日は一転してまた冬の天気が戻ってきてしまいました。そんな天気にもかかわらず多くの市民の皆様にお運びいただきまして、重ねて御礼申し上げます。昨年秋からテレビ・新聞では世界同時不況に関連した雇用不安のことが毎日のように報道されています。もう一つ、市民の皆様にも気にされていると思われるものに、新型インフルエンザの発生はいつになるのかということがあると思います。これは我々にとっては大いに気がかりで、いささかの緊張状態にあります。今後一体どうなっていくのだろうと不安な気持ちは誰でもお持ちの事と思います。頭の痛くなることばかりのような気もしますが、いずれにしろ最後は自分の体が元気でありさえすれば乗り切れると思います。そうしたわけで、今年のテーマはアンチエイジングです。平たく申しますと若返りの方法ということでしょうか。だんだん年齢がかさみますと、目が見えなくなる、耳も遠くなり、排便・排尿のリズムが悪くなり、物忘れも出てきますし、気分が晴れないなど、体調の不良を感じる事が多くなります。しかし、普段から患者さんを診ていますと、同じ80歳の年齢の人をみても、大きな差があることを感じます。一般に趣味を持っている人や、商売を現役で続けている人、人に何かを教えている人という方は年齢を感じさせず年齢より若い印象を受けます。やはり何らかの生き甲斐をもって生活をしている方は生き生きとして暮らしているように思われます。こうした方は、積極的に人と交わる機会の多い方です。よく地域の活性化とか言われますが、若い人をどれだけその地域にいてもらうかが活性化のように言われていますが、それよりも高齢化社会になっていますので、シルバーエイジの人一人一人が元気になる事が、地域活性化の一番の近道のように感じています。本日は各方面の先生から若返りの方法を教えていただくことになっています。途中で社交ダンスのアンチエイジングショーも準備しました。本日は、ゆっくり楽しんでいってください。そして、若返りのヒントを何点か持ち帰る事ができて、それを実践していただいて若返り、地域活性化のお一人になられますよう祈念しまして、挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
佐竹敬久秋田市長 (代読:秋濱哲雄秋田市保健所長)
 秋田市保健所長の秋濱でございます。本来であれば佐竹市長が皆様にごあいさつを申しあげるところでありますが、所用のため欠席となりました。市長から祝辞を預かってまいりましたので代読させていただきます。
 「第31回医療を考える集い」の開催を心からお喜び申しあげます。また、秋田市医師会の皆様、ならびに本日ご来場の皆様には、日頃から、市政全般にわたり格別のご支援・ご協力をいただき、厚く御礼申しあげます。
 秋田市医師会が市民を対象に開催している「医療を考える集い」は、市民の健康の保持・増進にふさわしいテーマを選び、興味を持てるよう工夫された企画であり、多くの市民が参加し、健康を見直す大変有意義な機会となっております。
 さて、ご存じの通り、我が国は世界一の長寿国であり、平均寿命の延びには目を見張るものがあります。しかし一方では、認知症や寝たきり、うつ病患者の増加などが社会問題となっており、長生きをされているかた全員が必ずしも心身ともに健康的な生活を送っているわけではないのが現状であります。
 健康で元気に生活できる期間を伸ばし、生きがいや満足感の持てるより良い人生を送ることができるよう、現在注目されているのが、今回のテーマである「アンチエイジング」であります。昨今、この「アンチエイジング」という言葉を、テレビや雑誌などで目にしない日はありません。化粧品やサプリメントなどでアンチエイジングをうたった商品も数多く出ており、世間の関心の高さが伺われます。そもそもアンチエイジングとは、直訳すると「抗老化」、老化に抗うと言うことでありますが、老化は私たちにとって避けられないものである以上、身体面や精神面で老化と上手につきあい、健康寿命の延伸を目指すことが重要ではないかと考えます。
 本市においても、平成19年10月1日現在での総人口に対する65才以上の人口比が22.4%となっており、その比率は年々増加しております。このような状況の中で、アンチエイジングは多くの人が関心を持つ大変興味深いテーマではないかと思っております。
 本市では、「第十一次秋田市総合計画」に基づき、保健、医療、福祉のみならず、多岐にわたる施策を計画的、積極的に展開しているところであります。
 本計画においては、市民の健康維持を促進するために、介護予防に関する知識の普及や啓発に力を入れ、皆様が自発的に健康づくりに取り組めるよう支援を行っているほか、筋力などの機能向上や栄養改善などの介護予防サービスの充実を図り、高齢期は住み慣れた地域で生きがいをもって健やかに生活できるよう取り組んでおります。
 また、本計画の実行計画である「健康あきた市21」におきましては、昨年度に中間評価を行い、こころの健康対策等に一層積極的に取り組むこととしております。さらに、これから迎える超高齢社会に向けて、高齢になってもいきいきと暮らせるよう、日常の生活習慣を改善し、市民の健康づくりを社会全体で支援するための体制づくりを推進してまいります。
 このように様々な施策を効果的に展開するためには、秋田市医師会をはじめとする関係者の皆様のご助言やご協力、そして市民一人ひとりが自身の間題として関心を持つことが不可欠であり、皆様の一層のお力添えをいただきますよう改めてお願い申しあげます。
 結びに、本日の「医療を考える集い」が実り多きものとなりますよう、そして、秋田市医師会の益々のご発展と本日ご来場の皆様のご健勝を祈念申しあげ、あいさつといたします。
小山田雍秋田県医師会長(代読:斎藤征司秋田県医師会副会長)
 本日は、皆様には何かと大切な週末かと思いますが、貴重な時間を割いてお集まり賜り、誠にありがとうございます。
 秋田市医師会による「第31回医療を考える集い」の開催をお慶び申し上げ、祝辞を述べたいと思います。
 医療は、これを受ける側と、提供する側の共同作業によるものと言えますが、私ども秋田県医師会は地域住民の皆さんとの間で一層の信頼を深め、安全で質の高い医療を提供することを揚げてきました。
 そのためには、健康の保持増進や医療について共に考え、確かな知識を共有し、対話の機会をつくる事は誠に有意義であります。
 「第31回医療を考える集い」は、正にそれに相応しい機会であり、企画と準備に当たられた関係各位に心から敬意と感謝を申し上げます。
 さて、今回のテーマの「アンチエイジング」に関しては様々な活動があり、NPO法人によるネットワークや、内外の医学会も組織され研究、活動が行われております。「エイジング」・「加齢」即ち、年を重ねるということには、長寿家系のように生まれつきや遺伝的な要素と、環境習慣のような後々の要素が関係してきます。
 そして医学や技術革新の分野は飛躍的に進歩しており、人体やその細胞の成り立ちが遺伝子のレベルで解析できるようになり、加齢や老化をも予防や治療の対象にしていく発想が進展しているようです。
 「アンチ」というと反発し抵抗するようなイメージを連想しますが、年を重ねることに伴う「老化」と向き合い、抵抗よりむしろ積極的に相対し、自然な衰えはあるものの、その速度を緩やかにして、老化を先送りするための生活観と生活態度とも言えるかと思います。
 ひところ「老人力」という言葉が流行しましたが、老いによる効用もあり、心身や能力は劣りつつも、豊かな経験によって初めて理解できることもあるのではないでしょうか。
 本日は、基調講演からダンス・ショー、そしてシンポジウムと、様々な専門的立場による趣味溢れるプログラムが企画されており、皆さんにとりまして必ずや有意義な集会になるものと大いに期待しております。
 この会の開催にご尽力された秋田市医師会ならびに関係各位に感謝申し上げ、また住民の皆さんの健康の保持増進をご祈念申し上げ、祝辞といたします。
- 基 調 講 演 -
エイジングのメカニズムについて
秋田大学医学部内科学講座 内分泌・代謝・老年医学分野 準教授  成 田 琢 磨 氏
 エイジング、つまり老化のメカニズムについては、古くから研究の対象であるが未だによくわかっていない点が多く、人類の夢である不老不死は現実にはむずかしい。人間の最長寿者は120歳程度であり、このくらいが限界なのかも知れないが、老化のメカニズムを解明し長寿を実現するための研究がなされている。その一つに活性酸素の問題があり、現在販売されている種々のサプリメントはこの活性酸素に対抗するビタミンC、Eなどを中心に構成されている。活性酸素は生物がエネルギーを得るとき酸素で炭水化物を燃やすときなどに発生し、それを完全に押さえることは不可能であるが、生体にはスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)など対抗する装置が備わり、SODの量が高い生物が長生きであるデータがある。しかしビタミンC、Eに限ってみると普通に食事し、果物・野菜などをしっかり摂取していれば補充しても癌や心血管病の発症は変化せず、妊婦さんや喫煙者、食事を十分とっていない人などを除けば補充する必要はなさそうである。
 動物実験などから確実にわかっている長寿の方法は、カロリーを自由に食べるときの6~7割にすることや、適度な運動である。百寿者の食事内容を見ても、摂取カロリーはやや少なめで、かつしっかり乳製品や脂肪もとる、すなわちバランスよく控えめに食べることに長寿のための食事の秘訣がありそうである。
 転じて寝たきりにならずに長生きするためにはやはり、脳卒中や心臓病、骨折を防ぐことである。そのためには糖尿病、高血圧、高脂血症を予防することにある。近年注目のメタボリックシンドロームは内臓脂肪が多いと糖尿病、高血圧、高脂血症になりやすくなり結果脳卒中・心筋梗塞になる確率が高くなるので、早い時期から生活習慣を見直して、肥満・内臓脂肪蓄積を予防しようとすることに目的をおいて提唱された概念である。食事を少し制限して、しっかり歩くことが第一歩である。
 不老長寿の薬は人類の夢であるが、秋田県出身の遠藤章先生らが開発したスタチン(コレステロールを下げる薬)は動脈硬化を後戻りさせる可能性があり、この種の薬剤が人類を心筋梗塞・脳卒中の恐怖から救いつつある。抗肥満の薬はむずかしいが、GIPという食事をとったときに腸から出るホルモンが効率よく脂肪を蓄える働きがあり、このホルモンの作用を押さえるとたくさん食べても肥満を防止できる薬剤になるかも知れない。
-シンポジウム-
司会(加賀谷学)

 秋田市医師会広報委員会の加賀谷です。よろしくお願いいたします。基調講演として秋田大学医学部内科学講座 内分泌・代謝・老年医学分野准教授 成田琢磨先生より「エイジングのメカニズムについて」のご講演をいただきました。今回の医療を考える集いのテーマ名は「アンチエイジング」です。生き甲斐のある人生を送り心身共に健康な長寿を目指すためにはどうしたらいいのか。この大きな質問に対する答えを見つける一助になればと考えて企画いたしました。成田先生から基調講演を頂き、エイジングの見方について大分理解できたと思います。更に理解を深めるため、加齢・エイジングに対し対抗して若々しく楽しく生きるため更にシンポジウムに移らせていただきます。
 シンポジウムではスポーツトレーナー、薬剤師、内科・皮膚科・精神科の医師の方々、多方面から提言を頂き、皆様の討論につなげていきたいと思います。
スポーツトレーナーの立場から            スポーツクリエイト アタック代表    工 藤 郁 弘 氏
肉体の衰え(老化)とは?
 ・「筋肉・骨・脳からの指令」などが衰える。
 ・高齢者→動きの経験(動かせる筋肉)は豊富→加齢とともに動かせない。反応が遅い。

衰えの防止策
 ・身体の動きをつかさどる脳神経のネットワークの働きを活発にする。
 ・筋力をレベルアップするよりも筋肉を使える(動きの)トレーニングをする。

筋肉に刺激を与えるトレーニング
 ① ストレッチング     「動かす為の準備」
 ② バランストレーニング 「動かす為の脳神経のネットワークを良くする」
 ③ スロートレーニング  「筋肉に刺激を与える」
                 ※ 刺激は個人の目的に合ったレベルで行う
                 ※ 脳神経のネットワークの活性化がポイント

「バランストレーニング」(バランスボールを使用して動きをゆっくり)
 ・ボールに座り~腰を前後左右にスライドする。 各10回×1~2セット
 ・片脚でバランス→少しずつ左右に動かしてバランスをとる。5~7回×1セット
 ・ボールにうつ伏せで手を着いて、脚を後に上げる

「スロートレーニング」(動きをゆっくり)
 ・膝下の筋力トレーニング(トゥアップダウン)各10回×1~2セット
      ~つま先の上下(低屈・背屈)片足・内回し・外回し・同時・交互
 ・ふくらはぎのトレーニング(カーフレイズ)10回×1~2セット
      ~かかとを上下 2秒で上げ4秒で下ろす
 ・脚のトレーニング(スクワット) 各5~7回×1~2セット
      ~ゆっくり椅子に座る。   (2秒4秒のタイミングで行う)
      ~踏み台を前で昇り降りする。(2秒4秒のタイミング)
      ~踏み台を後で昇り降りする。(2秒4秒のタイミング)
      ~踏み台を横で昇り降りする。(2秒4秒のタイミング)

トレーニングのメカニズム
  運動する → 疲労する
    休養と栄養をとる
         ↓
  自然治癒力で疲れた身体を修復
         ↓
  免疫力の強化や肉体の活性化になる(超回復)

  運動は続けることが大事 その為には目標をもっておこなう。
   「目標はできるだけ具体的に」
     例えば、スポーツを楽しむ目的のために運動をする。
     趣味を楽しむ為に運動する。
     日常生活を楽に過ごす為に運動する。
     トレーニングすることを目標にしてもいいのですが、トレーニングをした効果(結果) が
    わかるようにチェックポイントを設けてください。

アンチエイジングのためには!
 トレーニングは週2~3回続けることで、5週目から効果が現れてくるといわれていま す。
 無理なく 飽きなく 自分なりに工夫して続けてください。
薬剤師の立場から      秋田県薬剤師会 女性部会 副部長会   佐 野 まり子 氏
1.サプリメントとは?
 語源はアメリカの「ダイエタリーサプリメント」で、日本では「栄養補助食品」「健康補助食品」と訳される。本来はビタミン、ミネラル、ハーブなどの成分を含む錠剤やカプセルなどの形状をしたものであるが、最近では飲料やゼリー状のものなど、通常の食品形態のものもサプリメントとして認識されており、健康食品のひとつと考えられる。「食生活で不足する食品成分、または追加して摂取することで、健康の維持・増進に役立つ成分を含むもの」である。しかしサプリメント、健康食品の定義は非常にあいまいなものである。
 健康食品の中でも特定保健用食品や栄養機能食食品については、有効性・安全性の面で問題は少ないが、その他の「いわゆる健康食品」については科学的根拠が少ないということで注意が必要である。そして病気の治療や治癒の目的で使うものではない、食事の代わりになるものでもない、という認識が大切である。

2.アンチエイジングとサプリメント
 アンチエイジング医学とはプラスの医療、予防の医学である。そこでサプリメントの有用性が期待される。アンチエイジングのためのサプリメントとして主要なメカニズムは、「抗酸化作用」と「免疫賦活作用」である。抗酸化作用を有するサプリメントとして、ビタミンC、E、B2、β-カロチン、コエンザイムQ10、ポリフェノール、など。免疫賦活作用を持つものとしては、プロバイオティクスとしての乳酸菌・ビフィズス菌、プレバイオティクスの食物繊維・オリゴ糖、そのほかEPA・DHA、アガリクスなどのキノコ類があげられる。

3.サプリメントの問題点、注意すべきこと
 問題点としては
 ・品質や安全性の保証があるものが少ない。
 ・濃縮型は過剰摂取の危険性がある。
 ・人による効果が証明されているものが少ない。(科学的根拠が少ない)
 ・アレルギーや副作用などの情報がほとんどない。
 ・病気や服用している薬に影響するものがある。
 ・経済的負担が大きい。  など

 情報の少なさが、われわれ医療職の立場にあるものにとっても不安であるが、その中で信頼できて多くの情報を所有している機関として(独)国立健康・栄養研究所-健康食品の安全性・有効性-を紹介する。
 サプリメントと薬の食べ合わせ・飲み合わせに注意が必要なものも多い。医療機関にかかる際には、服用している薬とともに、サプリメントについても必ず申告していただきたい。

<サプリメントを摂るときに考えること>
 健康の基本は「運動」「食事」「休養」。その上で、本当にサプリメントが必要かを考えていただきたい。また、サプリメントに薬の効果を期待しない、少しでも体の不調を感じたら中止する、ということで上手にサプリメントを使うようにしていただきたい。
皮膚科医の立場から       岡田医院 副院長   岡 田 裕 子 氏
1 肌が若々しくなると、心も若くなります!
 生き生きと年齢を重ねていくために、「アクティブエイジングのためのスキンケア」と題して、お話させていただきます。
「年齢を重ねても、自分らしく、若々しく、生きていきたい」
誰しもこう思っていらっしゃるのではないでしょうか。でも、「老化は人の宿命。」生まれて、成長し大人になり、やがて老いていくことは避けることができません。特に、皮膚については、目にみえる部分ですので、脳年齢よりも、血管年齢よりも、肌年齢が気になるという方は多いのではないでしょうか?
 そこで、40代から70代の女性、100人に皮膚の老化についてのアンケート調査を行いました。まず、「皮膚の老化を感じることはありますか?」との質間に対して、全員が「老化を感じることがある」と回答されました。続いて次の質問です。「皮膚の老化を感じるのは、体のどの部分ですか?」との質問に対しては、顔:60、手:19人、体:12人、足:9人という結果でした。さらに、先の質間で顔の老化が気になる、と回答された方へ、「老化を感じるのは、具体的にどのような変化ですか?」と聞いてみますと、しみ:36人、しわ:36人、たるみ:25人、その他(くすみなど):3人という結果でした。アンケートの結果をまとめますと、顔や手といったいつも外に出ている皮膚のしみ、しわ、たるみといった変化に皮膚の老化を感じるという方が多いことが分かりました。

2 皮膚の老化には生理的老化と光老化の2種類があります
 生理的老化は、日光の影響を受けない被覆部にみられる変化です。お腹やももを思い浮かべてください。皮膚の色は白く、シミは目立たないのですが、乾燥や細かいシワ、たるみなどがみられます。一方、光老化は日光露出部に見られる変化で、黒いシミや深いシワ、柔軟性がなくなり、たるみがみられます。多くの方が気になるのは、光老化の症状です。光老化は、日光に含まれる紫外線の影響でおこります。紫外線A波(UVA)は、皮膚の深部にダメージを与えて、シワやたるみの原因になり、紫外線B波(UVB)は皮膚の表面にダメージを与えて、日焼けやシミ、皮膚癌の原因になることが知られています。また、先ほど成田先生のお話にも出てきましたが、皮膚に紫外線があたると活性酸素が発生します。この活性酸素が細胞にダメージを与えて、老化を早める原因となります。こちらの男性は、右側に多く紫外線があたる環境で長年お仕事をされていました。右側には、様々な黒いシミ、深いシワ、脂漏性角化症という良性腫瘍がいくつか見られます。左側にはシミが少しある程度です。同じ人の顔でも、紫外線をたくさん浴びた右側と、そうではない左側ではこれほど差が表れます。
 秋田県は紫外線量が少ないことが知られています。年間紫外線量が秋田県の1.5倍の鹿児島県の女性と秋田県の女性について、年齢別にしみの面積を比較した報告をみますと、秋田県の60代の女性のしみの面積と、鹿児島県の40代の女性のしみの面積が同じでした。つまり、鹿児島の女性は秋田の女性に比べて20歳早くしみが増加しているといえます。秋田は、自殺が多いことや癌の死亡率が高いというマイナスイメージがありますが、紫外線が少なく、冬も首都圏ほど乾燥しないので、肌にとっては非常に恵まれた環境にあり、’住んでいるだけで美肌になれる秋田県’といえます。美容的な面だけではありません。これは兵庫県と沖縄県について皮膚の前がん症である、日光角化症の有病率と紫外線の関係を調べた国立がんセンターの報告です。紫外線量の多い沖縄では兵庫に比べて男性で4倍、女性で9倍日光角化症の有病率が高く、さらに兵庫で日焼け止めを使用しているグループの有病率は、使用していないグループの5分の1であり、日光角化症と紫外線暴露には相関性があることが分かっています。

3 最後に日常のスキンケアのアドバイスをさせていただきます
 まず、光老化、皮膚がんの予防のための紫外線防御方法は2つあります。1つは、日傘や帽子、サングラスなど物を使って物理的に防ぐ方法です。帽子はこのように全周につばがあるものの方がおすすめです。2つめは日焼け止めをぬることです。日焼け止めは夏だけではなく、年間を通して使うことが大切です。どちらも簡単にできます。
 それから、乾燥を防ぐ保湿も大切です。年齢とともに、皮膚のうるおいを保つ成分が少なくなり、小じわができやすくなります。写真のように、保湿をするだけで、小じわは目立たなくなります。また、普段のお手入れの時には、皮膚をこすらないように心がけましょう。マッサージと称して、こちらの写真のように顔の表情が変わるほどに皮膚を動かすことは摩擦によるしみやしわ、たるみの原因となります。しわは目元、口元など日頃よく動かす部分にできやすいのでせっせと動かしていると自分でしわを作っているようなものです。表情が変わらない程度に優しくお手入れしてください。

 まとめです。年齢を重ねても、健やかで若々しい肌を保つためには、毎日の適切なスキンケアの積み重ねが大切です。すでにできてしまったしみやしわは治療が可能な時代です。美肌長寿を目指すのは、今日からでも遅くありません。
精神科医の立場から         秋田市医師会精神科医の会 副会長   橋 本   誠 氏
岡田先生のお話を、皆さん、特に女性の方たちが、目をきらきらさせて聞き入っていらっしゃいました。中に何人かうたた寝しておいでの方もお見受けしました。今日の集いの副題、「若々しく、楽しく生きるには」、眠りがきわめて大事ですしとても役に立ちます。ですからどうぞそのままお休みいただいて、残りの方は、お耳と目をお貸しください。
 さて、よく知られるようになったうつ病ですが、その中身はまだ充分知られていません。そこで今日は、うつ病とはどういう病気なのか、うつ病を患うことにどのような意味があるのか、うつ病という病気が私たちにどんなことを教えてくれるのかを考え、加齢にともないうつ病が、どのような形をとるのかをお話したいと思います。

1.うつ病とは?
 ・うつ病は脳の病気です。
 ・うつ病は「特殊な病」ではありません(他の病気_心臓病や肝臓病と同じです)。
 ・脳がオーバーヒート(働きすぎて消耗)して、システムダウンし(動けなくなっ)た状態です。
 ・齢を重ねるにしたがい、脳の瞬発力やスタミナは衰えます(総合的な判断力は向上します)。
  ですから、無理をするとオーバーヒートしやすくなります。

ある典型的なうつ病の紹介
 70歳女性
 生活歴)
   24歳で左官職人と結婚、3人の子供を授かる。子育てをしながら夫の仕事を手伝い、病知
  らず、風邪ひとつひかず、こまねずみのように働く。
   夫は会社を興し、従業員を雇い実績を上げるも、本人58歳の時急逝したため、本人が社長
  を継いだ。本人65歳の時、息子が社長となり会長職になったが、地域の未亡人会会長、家事、
  孫の世話などで相変わらず働く。
   そのころから風邪をひきやすくなった
 【これを、からだの注意(黄)信号と捉え生活を見直していたら…】。しかし働く。
 既往歴) 67歳 帯状庖疹(免疫機能低下)
        68歳 胃潰瘍(心身症)
 【これらを、からだの警告(赤)信号と気づき生活を変えていたら…】。
  治ればまた働く。
 病 歴)
   70歳春、疲れが取れなくなり、気持ちが沈むようになった。寝ても夜中にぱっと目覚め
  あと眠れない。食欲がなくなり、何を食べても味気なくなった。体がだるく胸苦しくなるため、
  かかりつけ医を受診し諸検査を受けたが、異常所見なかった。
   落ち着かずイライラして身の置き所がない。好きな編み物も手がけたくなくなった。かかり
  つけ医から精神科を紹介され、(老年)うつ病の診断を受け、入院治療の上改善した。
   その後は、会社業務から身を引き、未亡人会会長も辞し、家事もほどほどに、いきいきと
  生活している。

 ここで、うつ病の診断基準(国際疾病分類)を紹介します。
 ① 抑うつ気分
 ② 興味と喜びの喪失
 ③ 活力の減退による易疲労感の増大・活動性の減少
 のうち2つ以上があること。

  a.集中力と注意力の減退
  b.自己評価と自信の低下
  c.罪責感と無価値感
  d.将来に対する希望のない悲観的な見方(認知障害)
  e.自傷あるいは自殺の観念や行為
  f. 睡眠障害
  g.食欲不振
 これらの症状が2週間以上続く
 日常生活では、
  f.睡眠障害-早朝覚醒「早いうちにぱっと目がさめてしまい、あと眠れない」
  g.食欲不振-空腹感がない「好物も食べたくなくなる」、味覚障害「味気ない」「砂を噛むよう」
 がそろったら、うつ病を疑ってください。
 これに、
 ② 興味と喜びの喪失「好きなことがやりたくなくなった」が重なっていたなら、うつ病の可能性が
  多分に考えられます。
 ③ は、動けなくなるということです。黄信号にも赤信号にも応じず働き続けるので、からだがつ
  いに、強制的に動けなくすることによって静養させると考えることができます。これがうつ病の
  役割です。からだが脳を守っているということもできます。

次に、うつ病で問題となることをあげます。
  ① 自殺の危険性は、一般人口の40倍に上ります。
  ② ありふれた病気です。
  ③ きわめて苦痛な病気です。
  ④ うつ病を合併することで「身体病」の回復が遅れます。

  ②について、うつ病の頻度を述べます。
    一般の人のうち、3%がうつ病にかかっていると、WHOが発表しています。ですから、今日
   この会場に300人ほどの人がお集まりですので、10人近くうつ病の方がいるという割合にな
   るわけです。さらに、一般の病院を受診する人のうち、外来通院患者の5~10%、入院患者
   の20~30%がうつ病を患うと、最近の研究で報告されています。
  ③について、うつ病の苦痛度について述べます。
    WHO(世界保健機関)が、生涯に罹患する病気の苦痛度を調査分析した結果によると、第
   2位がうつ病であり、さらに、2025年にはおそらく1位になると予想しています。

高齢者がうつ病になった時の特徴は何でしょうか。
  ① 不安焦燥感が現れやすい。「身の置き所がない」「居ても立ってもいられない」と表現され
   ます。
  ② 体調が悪くなる。からだのあちこちが痛くなったり苦しくなったりします(からだの信号とみ
   ることができますね)。
  ③ 妄想を持ちやすい。「悪い病気にかかって治らない」「自分はセヤミコキでだめな人間だ」
   「貧乏だ、お金がなく払えない」などと思い込みます。
  ④ 認知症と間違えられやすい。頭の働きも低下しますから、認知症と思われることも多いです。

では、うつ病を患ったひとにしてはいけないことは、どのようなことでしょうか。
   ・病気あつかいをしない。
     気の持ちようだとみなし、頑張れと励ますことは、自殺に追い込むことすらあります。
   ・休養・静養をさまたげる。
  家の中にいてばかりでは気も沈むからと、好意から外に誘い出す人が多いのですが、回復の
 妨げになりかねません。

   ・性格について、また、周りの環境因について考えさせる。
     自分を責めがちになっていますから、ますます落ち込みます。
   ・重大な決断をさせる。
     悲観的になっていますので、判断を誤ります。
   ・早く仕事に復帰させる。
     うつ病のぶり返し、再発につながりやすいです。

最後に、「加齢とうつ病」から学ぶ、アンチエイジングって何だべ。
  ① 若ぶることではなく、自分の体と相談して、年相応に(体に添って)生活すること。
    参考に、作家橋本治の名言です。「からだはあたまよりもあたまがいい」
  ② 「~ねばならない」「~すべき」よりも、「~したい」「~したくない」を大事にしましょう。
  ③ 生きる心地よさを味わい生活を楽しむこと。これが、若々しさにもつながりましょう。

  最後に、良寛が、震災にあった友人に送った手紙の有名な一節をご紹介して終りといたします。
   - 災害に逢時節には、災害に逢がよく候、死ぬ時節には、死ぬがよろしく候、
      是はこれ災難をのがるる妙法にて候 -
質 疑 応 答
質問A うつ病・認知症・統合失調症の区別、違いについて伺いたいのですが。
橋本 簡単に申し上げますと、うつ病という病気は脳の情報伝達が乏しくなる病気、認知症、痴呆といってましたが、脳自体がこわれて脳全体の働きが低下するという病気と考えられます。統合失調症は脳のブレーキが故障する、刺激ばかりが多くなり脳が過活動になる病気という風に申し上げたらよろしいと思います。うつ病の「脳の働きの渋滞」と認知症の「脳の働きの低下」は似たところがあり、現実に認知症が始まる頃に鬱状態が最初のあらわれであるということがあります。鬱状態、うつ病とみていると、鬱状態が良くなってくると、認知症の症状が表だってくる、重なってくるということもあります。

質問B 自分はうつ病です。精神障害者手帳を持ち、鬱で通院している者です。こう言える人はこの中にいるでしょうか。というのは、鬱という名前だけでどうしても隠されがちで、「鬱だから」「精神病だから」と、家庭の人達は隠すようにします。だけど、本当は逆に表に出してやった方がいいんじゃないかという話でしたので、先生の目から見て、精神病は本当に頭の病気だけなのか、体全体の一部の病気なのか、これをここにいる皆さんに解っていただけるようにお話をしていただければとお願いします。
橋本 まず、こうした場でこのような発言をされたことに敬意を表します。「頭の病気なのか」、「体の一部の病気なのか」意味合いを伺いたいのですが。

質問B 頭は精神病とかたづけられますので、人間の体全体に対してただ頭だけで精神病と判断されるのか、こころの病であるのか、その辺をはっきりしていただきたい。これから鬱になられる方が沢山出てくると思いますので、そういう方達のためにうつ病というものを理解出来る形で説明していただきたい。
橋本 うつ病の方が10人近くこの中にいる割合だと話ましたが、1名いることが判明いたしました。この場にいらして、発言をしていただけるということ自体、うつ病は快復途上にあると推察いたします。うつ病になると脳が働かなくなりますので「脳の病気」だと話しました。体が動きにくくなりますから、こういう場に出て来ると言うこと自体が難しくなります。中でも発言するということは、いろいろなエネルギーが低下していることからすると益々出来にくいと考えます。「心の病」という言い方、うつ病は「心の風邪」だという言い方が、うつ病は特殊な病気でもなくありふれた病気のひとつなんだという意味合いで使われますが、「心の風邪」という言い方は余り好ましい言い方ではない。「心持ち」、「気の持ちよう」という側面を取られてしまう可能性があるからです。そのことも含めて「脳の病気」だということが実際、脳の研究で次々明らかになってきていることでもあり、肝臓が病気になれば「肝臓病」、心臓が病気になれば「心臓病」、腎臓が病気になれば「腎臓病」、脳が病気になれば「脳の病気」になり、他の病気となんら違いがあるわけではなく、その病気になった部分の現れ方が違うということに過ぎないということです。精神病に対する偏見は未だに続いていますが、そこを隠すということがあちこちで今も多々あります。ありふれている病気がそうでないかのように感じられる。そうしたことがおそらく実際はあろうかと思っています。隠し立てをせずに「ありふれた病気なんだ」というように皆さんが思っていただけるようになると随分違ってくるのではないでしょうか。病気になること事態苦痛なのですから、その上偏見を持たれ、そういう扱いをされるという苦痛の上乗せは、せめてしないようにありたいと思っています。

司会 化粧をするとシミが出きると言われますが、シミやそばかすが出来てしまったものは化粧で隠してしまいたいと思うのが自然な気持ちだと思いますが、化粧をする際の注意点について伺います。
岡田 化粧で隠すのは大変な労力・時間がかかりますので、隠すよりは綺麗に治した方がいいので治療を奨めます。特に注意はありませんが、年齢を重ねれば重ねるほど厚化粧がだんだん似合わなくなってきますので、あまり隠そうとしないほうがいいと思います。シミのある顔を自分の個性と受けとめて薄化粧にするか、大変な時間を労して隠すのであれば治療を奨めます。

司会 講演の中で食べても食べても太らない、すごい薬という話がありましたが、個人的にはそういう薬が出てきたら世の中どうなるのか非常に不安になりますが、そのことについてコメントをお願いいたします。
成田 最後に話をしたのはあくまでもネズミの実験で、人に何処までいくかはまだ未知のことです。糖尿病患者を普段診察していますので、一番難しいのは、食べるのを我慢することです。食欲を抑えることはかなり難しいことで、制御できる人は1割、2割の人です。年々診ていると体重が増えてきていて、薬の効き目が悪くなっている患者さんが増えていますので、多少は食べても太らなくする薬ができたらいいのではないかと思っています。しかし、環境問題等いろんなことを考えると本当に良いのか、倫理的な間題もありますが。生物にとって本当に良いことなのか。天に唾をするようなものです。できたらすばらしいことですが。糖尿病患者の診療を行っているものから考えると確かによいことではないかと考えますが不安あります。

司会 サプリメント等の通販がテレビで頻繁に放映され、体験者の談話などを見聞きしますが、そういう内容の放送についてどの点を注意したらいいのか教えてください。
佐野 殆どの場合、人間で証明される科学的根拠が無いわけです。実際に科学的根拠がないにしても長年市場にでているものは、そういう効果が出ているものがあるのではないかと思います。一時期ブームになっても、あれは何処にいったのか、というものもかなりありますので、それはやはり効果がなかった、健康被害があった等という判断が出来るのかなあと思います。摂取することは必要かどうか考え、試してみておかしいと思えばやめる。現時点ではそこまでしか言えません。

総合司会 皆様長時間にわたりお付き合いいただき、まことにありがとうございました。